みなさん、こんにちは。
外部電源不要の無線LAN「ポジモ」を担当しております株式会社ネクステックの井上です。
前回に引き続き、ネットワークが無い場所にネットワークを用意する、「ポジモを使う奮闘記」をお届けいたします。今回からは新しいエピソード「スマホの電波が無い建設現場でLINEを使う」として、「ポジモ」を使って建設現場をWi-Fi化するまでの様子をお伝えします。
ポジモについて(おさらい)
ポジモについては、「インターネット環境の無い公民館にてWeb講義?」で詳しく説明しています。簡単に言ってしまうと「持ち運びのできる無線LAN&中継機」です。今回はスマホの電波が無い建設現場でLINEを活用するために、そのポジモの機動性が大活躍しています。みなさんが抱えている課題解決のヒントになれば嬉しいです。
2020年11月 建設会社様からのご相談
2020年11月に、建設現場「事務所」で使用しているひかり回線を利用して、160m先にある建設中の現場をWi-Fi化したいというご相談がありました。建設現場での作業改善の取り組みとして、建設作業をスマートフォンで撮影し、これを現場事務所にLINEでリアルタイム配信することで、施工管理に役立てようというものです。しかし、現場「作業所」はスマホの電波が届かない場所とのことです。そこで、ポジモを使って、現場「事務所」のインターネット(ひかり回線)を現場「作業所」まで無線で延長できないだろうかということです。
早速、詳しいお話を聞かせていただきます。
背景と方針
遠方からのご相談だったので、電話とメールでお打合せをしました。要点は次の通りです。
- ご担当者様はポジモの概要はご存じでした。今回のようなケースで役に立ちそうと思い連絡をくださったそうです。
- 使用する端末はスマートフォン(Wi-Fi)。アプリはLINE(ビデオ通話)。
- 常設の可能性もあるので、防水・防塵は必須。
- 工事が終わったら別の現場に移設して使いたい。
- 高所に設置して障害物を避けて、電波環境を良くすることができる。
早速、頂いた図面を見ながら、ポジモの配置を考えました。中継距離が約160mとのことで、ポジモを3台使用する計画です。ポジモの架台はご用意くださるとのことです。
不安も少し
資料をいただきお話すると、現場「事務所」から「中継場」の間には樹木が生い茂っているとのことでした。現場「事務所」の屋上にポジモを設置しても、樹木が電波の障害物になる可能性があります。
そして、現場「作業所」の建物屋上にポジモを設置すると、作業現場から少し遠くなってしまうことも不安です。これに対しては可能性として、建物間の解放通路にポジモを設置することも可能とのことです(上図)。
使用するアプリが、LINEのビデオ通話ということもあり、現場でポジモを移動しながら試すということでお話がまとまりました。
今回も「まずはやってみよう!」です。だって「ポジモは移設が簡単」なのですから。